拓け!!ほうふ農みらい

先輩農家インタビュー

情報の収集と技術の習得が大事

栽培品目/いちご

鹿丸 慎一郎 さん

なぜ農家に転身されたのですか?

私は以前、海上自衛官として艦船勤務をしていました。訓練や海外派遣等で一年の半分以上を海の上で生活する日々でした。正直、普通の生活がしたいという気持ちがあったのと、自分でなにかしたいという思いもあったので、真剣に転職を考えていました。その時に、地元の防府市に農業大学校があり、支援も充実しているということを知り、市に就農相談をしました。関係機関の紹介で、同じような境遇の先輩就農者の話を聞く機会があり、実際に体験や研修をしていくなかで、自分もやりたいと思い、就農を決意しました。

 

なぜいちごを選ばれたのですか?

最初は施設野菜で就農しようとだけ考えていました。それは、私が非農家出身で、農地も簡単には借りられないし、小さな面積で収益をあげるには施設野菜がいいと思ったからです。いちごを選んだのは、近くにいちご農家さんがいらっしゃったことや、子供から大人まで喜んでもらえるかなと思ったからです。初期投資はかかりますが、覚悟を決めましたね。

 

いちごを育てる魅力を教えてください!

いちごは手間のかかる作物の一つだと思いますが、市場価格もある程度安定しているし、直売所でもいちご農家以外の競合がないので値崩れの心配がないのも魅力です。それと施設野菜は環境をある程度コントロールすることができるので、作り手の考え方や管理方法で、同じものを作っていても品質や味に違いが出てきます。就農して五年目ですが、実際に毎年いちごの樹勢や果実の品質が変わってきています。安定させないといけないのですが。今は試行錯誤していますけど、思ったように作れるようになって、もっと楽しみたいですね。

 

就農5年目までどうでしたか?

就農当初は要領も悪くて、出荷作業に夜遅くまでかかっていました。作業自体は研修先で学んで頭ではわかっていたのですが、体がついていかなかったです。このままでいけないと思い、二年目からは作業を見直して効率化することを考えました。そのおかげで、今ではかなり作業時間が短くなりましたし、栽培管理にも時間がとれるようになりました。失敗も小さなものから大きなものまでひと通り経験できたと思います。五年目を迎えて、ある程度の問題にはすぐに対処できるようになったと考えています。

 

就農する前と今、どう変化しましたか?

一番の変化は、経営者になったということだと思います。販売方法や栽培管理、荒天時のハウス管理まで、決断することが多くなりました。経営の決定権がほぼ自分にあるので、責任が大きくなったと感じています。その分以前よりも自分の時間は作りやすくなりました。

 

今後の目標・展望をお聞かせください!

今後は、いちごの規模を拡大して、体験を通してたくさんの人に喜んでもらえるような観光農園や、加工品を作りたいです。

それと、農業は高齢化が問題になっているので、これからもっと耕作していない農地が増えていくと思います。そのような農地を活用できるように、露地野菜にも挑戦していきたいです。将来的には法人化をして、自分がいなくても農地を管理していけるような体制を作ることが目標ですね。今はまだ自分のことで精一杯ですが、やりたいことをやって、結果的に地域貢献につながればと考えています。

農業に興味のある方や就農を目指す方へアドバイスをお願いします!

一つ目は、いろいろな人の話を聞くということです。同じ農家でも、年齢、家族構成、作物も違えば、考え方も様々です。自分の考えを持つことはとても大事なことだと考えますが、周りから情報を集めながら、自分の考えと合わせて行動したらいいと思います。二つ目は、技術の習得です。私もまだまだ未熟ですが、就農当初は栽培が思うように出来ず苦悩の連続でした。就農までにしっかり勉強をして、楽しい農業ができるように頑張ってください。

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