拓け!!ほうふ農みらい

先輩農家インタビュー

Uターンで転身、海の見える場所で始めた観光農園

栽培品目/ブドウ、ブルーベリー

工藤 寛之 さん

なぜ農家に転身されたのでしょうか?

名古屋でサラリーマンをしていましたが、結婚を機に山口にUターンで戻りました。何かやりたいことを探していた時に、徳地にありますイチゴやブルーベリーを育てていらっしゃる農園でソフトクリームを食べたことをきっかけに、こういう農業、商売のやり方があるんだと知りました。観光農園のようにお客さんと話したり接する事が好きなので、そういう事を仕事にしてみたいなと思う様になりました。自然と触れ合うことにも興味がありましたので「やまぐち就農支援塾 担い手養成研修」に参加し、山口県立農業大学校(以下農業大学)で1年間農業の基礎やぶどう栽培を学びました。その後、周南市にある葡萄と梨とブルーベリーの観光農園をされている農家さんで1年半ほど研修を受け、平成24年10月より就農しました。そして、平成26年8月より「とのみ観光農園」をオープンし、今年で6年目になります。

なぜ富海を選ばれたのでしょうか?

私は、海が好きで、海の見える場所で働けると最高だなと考えていました。土地は、農業委員の方がお世話をしてくれました。

元々ここの土地は耕作放棄地で20年くらい何も作られていませんでした。ジャングルのようだった土地を農業大学で習ったユンボなどを使って、1年くらいかけて整地しました。現在は、海を眺められる123aの土地で、路地ぶどう、ブルーベリー、いちじくなどを育てています。

前職の時は、忙しい時は夜の12時までパソコンなどデスクに向かうような生活をしていました。都会とあってお店も遅くまで開いておりまして、遊びに出る事もありました。山口に帰って農業を始めて作業自体は日暮れと共に終わりますが、他の仕事もありますので忙しさはサラリーマン時代と同じです。大きな変化としては、上司がいるわけではないので、そういうストレスからは解放されました。それと、早寝早起きになりました。日が登る頃には既に起きています。

ぶどう園の告知などされていますか?

広告などの告知はしておりません。最初は、富海の地元の方が来てくださり、その後口コミなどで徐々に広がり現在では富海以外の方もいらっしゃるようになりました。前は、地域情報誌にも載せた事がありますが、1年で1組2組だった為、あまり効果の実感が得られず今は広告は出していません。

果樹を育てる楽しさやりがいを教えてください

やりがいというよりは、やらないと生活ができない、やらざるをえないというのが本音です。がむしゃらにやっています。唯一のモチベーションは、帰宅後のビールが美味しい事です。毎日一生懸命働いていますので、ビールが美味しいです。一日の疲れをそれで癒して、次の日も頑張るぞと思っています。後は、子供達がいますので、その為に頑張っています。

ぶどうに関して面白いのは、適粒作業というのがあります。ぶどうは、何もしないと100粒くらい粒がなるんです。それを30粒に適粒してやる事で、1粒1粒に栄養がいきわたり甘いブドウができるんです。その作業は、アーティスティックで綺麗な房になった時なんかは、面白さを感じます。

将来の目標を教えてください。

観光農園や、特産品の生産、六次産業化など、地域の利点を生かした経営をしたいと考えています。まずは、安全安心で美味しい果樹、野菜を生産し、消費者に満足して頂ける栽培技術を習得する事です。その次に、雇用や新規就農者の受け入れ研修先として、自分を支えてくれた方々と同じように、次の農業に携わる人にできる限りの事をしてあげたいと考えています。
自分が農業をするにあたってサポートして頂いている関係者の方々、地域に暖かく迎え入れてくれた地域住民の皆様に頑張っている姿を見せ、社会貢献する事が今後の目標です。

これから農業に挑戦しようと思っている方にアドバイスをお願いします

一度就農したら後戻りはできないくらいの覚悟は必要です。それと、何と言っても体が資本ですから健康には気をつけなくてはいけません。

新規就農者が果樹に取り組む場合、育てて収穫できるまで時間が掛かりますので、その間無収入になってしまいます。就農給付金がありましたから、なんとかなりましたが、無収入の期間が長いというのは大変です。
継承できるような樹園地があればスムーズに就農することができるのでオススメします。

家族の理解や協力を得る事はとても大切になると思います。就農する前に家族とよく話をしておくことも重要だと思います。

もし、縁もゆかりもない土地で就農される場合は、地域の人に心を開くというか丁寧に接する事で受け入れてもらえると思います。先に住まれている地域の先輩達のアドバイスをしっかり聞いて自我を通さずに謙虚な態度でいる事が重要だと思います。まずは、地域に受け入れられてから自分の意見を言った方が聞いてもらえると思います。

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