拓け!!ほうふ農みらい

先輩農家インタビュー

自分の好きな事をやることが一番

栽培品目/トマト、切り花

江越 正和 さん

なぜ農家に転身されたのでしょうか?

元々は、県の職員として農業改良普及員の仕事をしていました。普及員の仕事は、農家さんへの経営や技術面の支援を行う仕事でした。そこで出会った農家さんの農業に対する想いや、生き様などを目の当たりにし、『自分も農業がしたい!』という気持ちが芽生えてきました。

平成17年3月に退職し、1年間の研修後就農しました。農家に転身するにあたって不安がなかったわけではありませんでしたが、「農業がやりたい」という想いが上回っていました。

現在は、トマトと切り花の複合経営を行っています。トマトを収入の柱とし、補完品目として、前職で担当だった切り花を取り入れています。

どのような経緯で就農されましたか?

当時は、農業大学校の社会人研修のような就農支援制度はありませんでした。JAが佐波川沿いに研修ハウスを持っており、そこで1年間トマトの研修をさせていただき就農しました。私の場合は、研修前に現在の農地が決まっていました。研修中にハウス建設のための資金の手続き等の就農準備を行い、研修終了後にハウス建設やトマトの栽培を始めました。

栽培する野菜にトマトを選ばれた理由を教えてください

1点目は、自分が食べる野菜の中で一番好きな野菜だったからです。

2点目としては、前職で農家さんの経営指標など様々な野菜栽培のデータを見ることができました。トマトが市場などで流通している野菜の中で、一年を通して相場があまり乱高下せず安定している、という事を知っていたからです。

3点目として、前職で秋穂のトマト農家さんを担当させていただいたときに、トマト栽培が面白そうだなという印象をもっていたからです。

就農前と就農後で生活に変化はありましたか?

端的にいうと年収が半分以下になりました。休みもほとんどなくなりました。野菜は待ったなしに成長しますので、ゆっくりと休むということは、なかなか難しいです。しかし、前職時代に農家さんの生活を知っていましたし、就農前に覚悟はしていましたので、特に苦痛に思ったりしたことはありません。一般的に夏休み中に家族旅行に行く事が多いと思いますが、その時期が一番忙しいので、トマトの植え替えが済んで一段落した秋に家族旅行に行っていました。

今後の展望を教えてください。

法人化をして2期目に入りましたので、まずは経営を安定させたいです。経営を安定させるために生産量を増やしていく事を目指しています。

トマト栽培において技術的なことでは、増設したハウスに二酸化炭素を増やす装置、ハウスの環境をより良くする装置を導入しましたので、機械を上手く使いこなすことによって生産量を上げるチャレンジをしていきます。

就農において重要な事を教えてください。

農業は就農してからも勉強の連続です。実践し失敗もしながら学んでいくの繰り返しです。そこで挫けないように覚悟と強い意志をもって就農される事が重要だと思います。

農業は、自然との戦いという面もありますので、天候不順や自然災害で上手くいかないことも多々あります。その逆境に挫けずに立ち向かい継続していく必要があります。そのためには、繰り返しになりますが覚悟と強い意志が重要です。農業体験などを通して情報や農業の実態を知っておくことも必要だと思います。

就農後は、良い意味で楽観的に農業をされると良いと思います。自然が相手ですので、どうしようもないことがあります。それを1つ1つくよくよ考えていては、なかなか続ける事が難しくなっていきます。前向きに物事を捉えながら続けていく事が大切です。

これから就農される方にアドバイスをお願いします

人生は、一度きりなので自分の好きな事をやることが一番だなと思います。就農は、人生をかけてチャレンジしていくわけですから、覚悟と意志を固めてから農業の世界へ入ってこられる事をお勧めします。

それと同業者の人との繋がりは絶対的に必要だと思います。農業は、自分一人では上手くいかないことが多いです。そんな時、農業の先輩などに世話になって成長できている部分も大きいです。
「後恩送り」という言葉があります。先輩にお世話になったら、今度は自分が先輩になった時に後輩の世話をしてあげる事で、農業者が一人でも二人でも増えてほしいと願っています。

就農のお悩みや、支援体制をもっと知りたい etc

まずはお気軽にご相談ください

総合窓口 : 防府市農林水産振興課担い手支援室

ページ上部に戻る