支援制度が就農を目指す後押しに。
栽培品目/小松菜・春菊・白ネギ
福田 竜男 さん
就農されたきっかけを教えてください。
会社員時代は東京でテレビ番組の制作などをしておりました。リーマンショックの影響を受け、給料面などで生活していく事が厳しくなり生まれ育った広島へ帰りました。
その後、祖父母が山口県で農業に携わっていたのを思い出し、農業に興味を抱き、広島県で開催されていた「新規就農フェア」に参加しました。生まれ育った広島県で農業をしようと考えていましたが、様々な支援制度が充実している山口県の話も聞いてみたいと考え、父の出身地である防府市に話を聞きに行きました。その際、山口県の手厚い支援制度に引かれ、防府市での就農を目指すようになりました。
就農までの経緯を教えてください。
山口県に来て、まず、1週間短期研修させていただきました。その後、社会人研修で1年間農業大学校に通いました。農業大学校卒業後は、防府市の農家さんの所で1年間現地研修をさせていただきました。研修が終わる頃に、知人農家の様子を見に行ったとき、偶然空き農地を見つけ、就農する事ができました。
農作物は、どのようにして決められましたか?
元々は米を作ろうと考えていましたが、先輩農家の話を聞く機会があり、周年栽培できる葉物野菜を育てることに決めました。農業大学校では様々な野菜を育てる経験をする事ができました。現在では、小松菜、春菊、白ネギを栽培しています。
就農前と就農後で生活は変わりましたか?
大きく変わったのは、勤務体系です。東京で働いている時は、会社に寝泊りするほど忙しかったです。就農してからは、『朝から働き始め夜には家に帰る』とても規則正しい生活に変わりました。収入面では、会社員時代は給料制で安定はしていましたが、頑張っても給料が増えるというわけではありませんでした。現在は、頑張れば頑張るほど収入が増えていきます。ただ、怠慢な仕事をすれば収入も減るという厳しさもあります。会社員時代に比べると時間を自由に使えるようになりましたが、その分自己管理はしっかりする必要があります。
今後の展望を教えてください。
農地の規模を拡大していきたいと考えています。自分に向いていて比較的安定しているのが白ネギなんじゃないかなと思い、白ネギをもっと多く栽培できるようにする事が当面の目標です。
今から就農される方へのアドバイスをお願いします。
人との繋がりは大事にされると良いと思います。私の場合は、JA青壮年部に入った事で多くの農家さんと知り合う事ができ、横のつながりが増えました。困った時に助けていただいたので、他の人が困っている時は助ける、支え合うような関係性を作る事が大切だと思います。
また、先輩農家の話は、素直に聞く事が大切だと感じています。私自身、先輩農家の言われた事が本当かなと思って、実際に挑戦してみたこともありましたが、やはり仰ってることは本当だったと経験で学びました。そこから、先輩農家からのアドバイス等は素直に聞くようになりました。
そして、様々なところに顔を出されると良いと思います。出会いもありますし、情報収集にもなります。農作業体験をしてみることも重要です。本当に農業が向いているかなど多くの事を学べると思います。